わけありくんを護ります
なによ。直球のほうがいいから気にしないでよ。
「……顔見にって、あっはっは!君おもしろーい!いいよいいよ、中入っちゃいなよ!」
よし。歓迎された。
中に入る時、比江島くんにブレザーを引かれたけど、私の力にはかなわないようであっさり生徒会室へ。
「じゃん、ぼく以外にもう一人いるよー。バンチャン、ほらお名前」
最初からずっと見えてたけど、椅子に座りゲームをしてる男の子。
「あ、ごめん集中してた……俺は竹森万里。2年。よろしく……って女の子?」
パッツン黒髪におとなしそうな顔……
「もうそのくだり大丈夫、バンチャン。あ、万里で、バンチャンね。ぼくは文の字からブンで──」
「おい何してんだ……って」
後ろから黒髪に青のメッシュの子が入って来て、私と目が合うとなり止まった。
「……あらま?マツくん、もしかしてアレなの?」
「アレって?」