無口な自衛官パイロットは再会ママとベビーに溺愛急加速中!【自衛官シリーズ】
「やっぱり。碧人先輩、今はイーグルドライバーなんですね」

岡崎から話を聞いてその可能性は高いと考えていたが、やはりそうだった。今碧人は戦闘機パイロットなのだ。

「やっぱりって、美月、俺のことを知っていた――」

「いーぐー。あるよ」

唐突に声をあげた蓮人に、美月は目を瞬かせる。

「れん君? どうしたの」

「いーぐー、あっちにある」

蓮人はニッコリ笑いカフェを指差すと、そのまま美月が仕事を終えたばかりのカフェに向かって走り出した。

運動神経抜群の蓮人は足も速くあっという間に遠ざかっていく。

「蓮人っ」

美月は慌てて蓮人の後を追った。

背後から碧人が追いかけてくるのに気づいたが、それどころじゃない。

まずは蓮人をつかまえるのが先決だ。

すると美月よりも早くカフェに着いた蓮人は、ちょうど店を出る客がドアを開いたタイミングで店に飛び込んだ。

そしてレジ横の小机の前で足を止め、そこに飾られているイーグルの模型を慎重に手に取った。 

「これ、いーぐー」

美月に続いて店に入ってきた碧人に、蓮人は自慢気に模型を差し出した。

「いーぐーって、そうか、イーグルのことか」

碧人は蓮人から模型を受け取り、美月に視線を向けた。

「イーグルってなかなか言えないみたいで」

美月はためらいながらもそう答え、苦笑する。

「いーぐー、飛んでる?」

蓮人は目を輝かせ碧人に問いかける。

碧人がイーグルドライバーだと理解しているとは思えないが、最近知ったイーグーという言葉を碧人と共有できるのがうれしいのかもしれない。

碧人は笑い、膝をついて蓮人と目を合わせた。

「飛ぶよ。明日もイーグルで飛ぶ予定だ」

「いーぐー、かっこいい。ブルーも好き」

碧人の言葉をわかっているのかいないのか、とにかくイーグルという響きに反応し、蓮人は楽しそうに飛び跳ねる。

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