裏社会の私と表社会の貴方との境界線
side真聖琉愛 〜ターゲット〜
『こちらカレン。リオを発見したわ。奥の花壇に隠れてる。私たちの心配は無用だから、計画通りに進めてちょうだい』
カレンの声が通信機から聞こえて、るあはすくりと立ち上がった。
るあたちの担当は今名前が出てきた“リオ”である。
「ちょっとるあ姉!?まだ行動するには早いんじゃ…」
今まで、るあたちは茂みに身を潜めていた。
るあの腕をちょいちょいと引っ張り、不安そうな顔で琉叶が私を見た。
そんな琉叶に、るあは真剣な顔で首を横に振った。
「ううん。今動かないと、りおに先手を打たれちゃう。モタモタしないで!」
るあは無理矢理琉叶を立たせた。
それ同時に、空気がさかれたのを感じて素早く避けた。
なにか鋭いものが通った。
見えなくても、空気の異常な動きですぐにわかった。
「へぇ〜。表社会のトップなだけあるね、君たち。僕の攻撃を避けるなんてやるぅ」
そう貼り付けた笑顔で近寄ってくる男の子。
この子、覚えてる。
輝く金髪に真っ赤な瞳、真っ白な肌はほんのりメイクがされていてかわいい。
事前に写真で見せてもらったりおだ。
とうとう、るあの目的の人物と対面した。
それより、この状況けなりやばいかも。
きっとるかも気がついてるはず。
相手は恐らくるあたちよりも素早いし、余裕そうだ。
対してこっちは先手も打たれてしまった。
「あは。どうして喋らないの〜?あ、もしかして結構焦ってる〜?やだなぁ、まだまだだよ」
やっぱり、微塵(みじん)も本気を出すつもりなんかない。
むしろるあたちを遊ぶ気満々でいる。
さっき、どんな攻撃をされたのかわからなかった。
一撃目を見切れなかったなんて、大きな失態だ。
「今の一撃、見えなかった?」
図星だった。
だから、あからさまに反応してしまったのだ。
「そっかぁ。じゃあさ、特別に教えてあげるよ!これだよ」
そう言ってりおが手に持ったのは小さな針だった。
りおはニヤリと笑って言った。
「足元にも同じのが刺さってるでしょ〜?それ、猛毒ぅ」
ハッとして足元を見れば、小さな針が刺さっていた。
さっき飛ばされたものだろう。
それを、サッと琉叶が取った。
「これ…、僕が研究してた麻痺毒の一種だ。もしかして僕の研究室から盗ったの!?」
「そうだよ〜。使えるものはぜーんぶ使わないとね!」
りおはペロッと舌舐めずりした。
るあは琉叶に耳打ちした。
「ねえ、その毒ってどんなのなの?」
「…わずか1分で死に至る毒だよ。多少の麻痺が続くんだけど、その後は気がついたら死んでる…っていうね」
るあはゴクリと喉を鳴らした。
琉叶は呪いの対価のおかげて毒は効かないし、るあも対価で死にはしない。
ただ、るあの場合は戦えなくなる。
別に効かないわけじゃないし。
どうするかと悩んでいると、突然琉叶がるあの前に立って言った。
「ねえりお、僕とゲームをしようよ」
「ゲーム?」
「うん、そうだよ。相手の体に5回傷をつけたら勝ち。ただし一対一で、るあは戦わないよ」
そんなゲーム、りおが納得するわけないじゃん!
るあが止めに入ろうとすると、琉叶はしーっと言った。
なにか特別な策でもあるんだろうか。
「勝った方のメリットは?」
「なんでもひとつ命令できること」
琉叶は迷わずそう言った。
「わかった。いいよ、それで」
りおが了承した後、るあはすぐに琉叶の耳元で言った。
「ちょっとなんでそんなことするの!?るあは…?ただ見てろって?」
「るあ姉には隙を見てやってほしいことがあるんだ。あのね——」
琉叶が提案したことは、るあにとっては成功できる可能性の低いものだった。
成功するわけがないと思った。
「お願い」
でも、琉叶が戦ってくれるのにるあがなにもしないのは嫌だ。
だったらやらなくちゃ。
「わかった。こっちはるあに任せて」
そう言って、るあはとある作戦に移った。
カレンの声が通信機から聞こえて、るあはすくりと立ち上がった。
るあたちの担当は今名前が出てきた“リオ”である。
「ちょっとるあ姉!?まだ行動するには早いんじゃ…」
今まで、るあたちは茂みに身を潜めていた。
るあの腕をちょいちょいと引っ張り、不安そうな顔で琉叶が私を見た。
そんな琉叶に、るあは真剣な顔で首を横に振った。
「ううん。今動かないと、りおに先手を打たれちゃう。モタモタしないで!」
るあは無理矢理琉叶を立たせた。
それ同時に、空気がさかれたのを感じて素早く避けた。
なにか鋭いものが通った。
見えなくても、空気の異常な動きですぐにわかった。
「へぇ〜。表社会のトップなだけあるね、君たち。僕の攻撃を避けるなんてやるぅ」
そう貼り付けた笑顔で近寄ってくる男の子。
この子、覚えてる。
輝く金髪に真っ赤な瞳、真っ白な肌はほんのりメイクがされていてかわいい。
事前に写真で見せてもらったりおだ。
とうとう、るあの目的の人物と対面した。
それより、この状況けなりやばいかも。
きっとるかも気がついてるはず。
相手は恐らくるあたちよりも素早いし、余裕そうだ。
対してこっちは先手も打たれてしまった。
「あは。どうして喋らないの〜?あ、もしかして結構焦ってる〜?やだなぁ、まだまだだよ」
やっぱり、微塵(みじん)も本気を出すつもりなんかない。
むしろるあたちを遊ぶ気満々でいる。
さっき、どんな攻撃をされたのかわからなかった。
一撃目を見切れなかったなんて、大きな失態だ。
「今の一撃、見えなかった?」
図星だった。
だから、あからさまに反応してしまったのだ。
「そっかぁ。じゃあさ、特別に教えてあげるよ!これだよ」
そう言ってりおが手に持ったのは小さな針だった。
りおはニヤリと笑って言った。
「足元にも同じのが刺さってるでしょ〜?それ、猛毒ぅ」
ハッとして足元を見れば、小さな針が刺さっていた。
さっき飛ばされたものだろう。
それを、サッと琉叶が取った。
「これ…、僕が研究してた麻痺毒の一種だ。もしかして僕の研究室から盗ったの!?」
「そうだよ〜。使えるものはぜーんぶ使わないとね!」
りおはペロッと舌舐めずりした。
るあは琉叶に耳打ちした。
「ねえ、その毒ってどんなのなの?」
「…わずか1分で死に至る毒だよ。多少の麻痺が続くんだけど、その後は気がついたら死んでる…っていうね」
るあはゴクリと喉を鳴らした。
琉叶は呪いの対価のおかげて毒は効かないし、るあも対価で死にはしない。
ただ、るあの場合は戦えなくなる。
別に効かないわけじゃないし。
どうするかと悩んでいると、突然琉叶がるあの前に立って言った。
「ねえりお、僕とゲームをしようよ」
「ゲーム?」
「うん、そうだよ。相手の体に5回傷をつけたら勝ち。ただし一対一で、るあは戦わないよ」
そんなゲーム、りおが納得するわけないじゃん!
るあが止めに入ろうとすると、琉叶はしーっと言った。
なにか特別な策でもあるんだろうか。
「勝った方のメリットは?」
「なんでもひとつ命令できること」
琉叶は迷わずそう言った。
「わかった。いいよ、それで」
りおが了承した後、るあはすぐに琉叶の耳元で言った。
「ちょっとなんでそんなことするの!?るあは…?ただ見てろって?」
「るあ姉には隙を見てやってほしいことがあるんだ。あのね——」
琉叶が提案したことは、るあにとっては成功できる可能性の低いものだった。
成功するわけがないと思った。
「お願い」
でも、琉叶が戦ってくれるのにるあがなにもしないのは嫌だ。
だったらやらなくちゃ。
「わかった。こっちはるあに任せて」
そう言って、るあはとある作戦に移った。