離婚を前提にお付き合いしてください ~私を溺愛するハイスぺ夫は偽りの愛妻家でした~
「屋上を覗いてみたら、そこにいたのは相馬さんだった」

 ああ、やはりそういう話なのかと深く落胆する。

 相手が誰だとか、いつからの関係かとか、どこまで話しているのかとか、わからないことはたくさんある。

 それでも千博が他の誰かと離婚の話をしていたという事実だけは確かに存在するのだ。

 美鈴は今日洋子に話すまで誰にも言えなかったのに、千博は少なくとも半月前にはその話を誰かにしていたということだ。

 それが無性に悲しくて、勝手に眉間に皺が寄ってしまう。その表情を見て、美鈴が苦しんでいることに気づいたのだろうか。洋子は慌ててフォローの言葉をかけてくれる。
< 159 / 216 >

この作品をシェア

pagetop