離婚を前提にお付き合いしてください ~私を溺愛するハイスぺ夫は偽りの愛妻家でした~
「美鈴。これを君に贈りたい」
「え……これ……」
角が丸みを帯びた立方体のケース。どう見てもそれにしか見えないそのケースが開かれれば、やはりそこに入っているのは指輪だった。
「美鈴を心から愛している。嘘偽りなく君が好きだ。君と一緒にいたい。できることなら、僕ともう一度結婚してほしい」
「っ……」
千博からの真剣な告白に美鈴は何も言葉を返せない。心の中では喜びを感じているのに、あの日のことがトラウマになっていて手を伸ばせない。
「ごめんね、困らせて。でも、君を困らせたいわけじゃないんだ。ちゃんとわかっているから安心して。僕はただ自分の想いを伝えたかっただけ。君を縛るつもりはないよ」
「……どういう、こと?」
「僕の願いは美鈴が幸せになることだ。僕に縛りつけることじゃない。だから、このプロポーズの返事はいらないよ。もうすぐ日本を発つんだろう? 僕は遠くから美鈴の活躍を祈っているよ。きっと君ならどこにいても上手くやれる。心から成功を祈っているよ」
すぐに違和感を抱く。千博の言い方ではまるで美鈴が永遠に日本を離れてしまうかのようだ。誤解があるのではないかと思うものの、それを解く間もなく千博は立ち上がる。
「せっかくの浦部さんとの約束を邪魔してごめんね。その指輪は捨てるなり、売るなり、君の好きにしていいよ。それじゃあ、元気で」
一切振り向かずに去っていこうとする千博の背中に、なぜだか強い愛情を感じて、気づけば千博の服の袖をつまんでいた。
「え……これ……」
角が丸みを帯びた立方体のケース。どう見てもそれにしか見えないそのケースが開かれれば、やはりそこに入っているのは指輪だった。
「美鈴を心から愛している。嘘偽りなく君が好きだ。君と一緒にいたい。できることなら、僕ともう一度結婚してほしい」
「っ……」
千博からの真剣な告白に美鈴は何も言葉を返せない。心の中では喜びを感じているのに、あの日のことがトラウマになっていて手を伸ばせない。
「ごめんね、困らせて。でも、君を困らせたいわけじゃないんだ。ちゃんとわかっているから安心して。僕はただ自分の想いを伝えたかっただけ。君を縛るつもりはないよ」
「……どういう、こと?」
「僕の願いは美鈴が幸せになることだ。僕に縛りつけることじゃない。だから、このプロポーズの返事はいらないよ。もうすぐ日本を発つんだろう? 僕は遠くから美鈴の活躍を祈っているよ。きっと君ならどこにいても上手くやれる。心から成功を祈っているよ」
すぐに違和感を抱く。千博の言い方ではまるで美鈴が永遠に日本を離れてしまうかのようだ。誤解があるのではないかと思うものの、それを解く間もなく千博は立ち上がる。
「せっかくの浦部さんとの約束を邪魔してごめんね。その指輪は捨てるなり、売るなり、君の好きにしていいよ。それじゃあ、元気で」
一切振り向かずに去っていこうとする千博の背中に、なぜだか強い愛情を感じて、気づけば千博の服の袖をつまんでいた。