離婚を前提にお付き合いしてください ~私を溺愛するハイスぺ夫は偽りの愛妻家でした~
映画館を出て、ショッピングモール内をしばらく歩くと、少し開けたところに休憩スペースがあった。千博はそこに美鈴を座らせ、飲み物を買いに一人でその場を去る。
残された美鈴は千博にすぐに戻ってきてほしいような、まだしばらく一人でいたいようななんとも言えない気持ちになる。意味もなく「千博さん」と小さく声に出すが、ただただ切なく胸が痛むだけで何にもならなかった。
千博が戻ってきたのはそれから十五分くらいが経った頃。手にはプラスチック容器に入ったストロー付きの飲み物とペットボトル二本を持っていた。
「美鈴、お待たせ。レモネードソーダにしたけど大丈夫かな? ダメなら水とお茶もあるよ」
「ありがとう。レモネードソーダもらうね」
何かさっぱりしたものがいいという美鈴のリクエストに応えて、これを買ってきてくれたのだろう。たとえ嘘だったとしてもこの気遣いが嬉しくないわけはなくて、美鈴はありがたくそれを受け取った。
口に含めば、レモネードソーダの酸味と炭酸が気分をリフレッシュしてくれる。一口一口ゆっくりと飲んでいけば、重くなっていた頭も随分すっきりとした。
残された美鈴は千博にすぐに戻ってきてほしいような、まだしばらく一人でいたいようななんとも言えない気持ちになる。意味もなく「千博さん」と小さく声に出すが、ただただ切なく胸が痛むだけで何にもならなかった。
千博が戻ってきたのはそれから十五分くらいが経った頃。手にはプラスチック容器に入ったストロー付きの飲み物とペットボトル二本を持っていた。
「美鈴、お待たせ。レモネードソーダにしたけど大丈夫かな? ダメなら水とお茶もあるよ」
「ありがとう。レモネードソーダもらうね」
何かさっぱりしたものがいいという美鈴のリクエストに応えて、これを買ってきてくれたのだろう。たとえ嘘だったとしてもこの気遣いが嬉しくないわけはなくて、美鈴はありがたくそれを受け取った。
口に含めば、レモネードソーダの酸味と炭酸が気分をリフレッシュしてくれる。一口一口ゆっくりと飲んでいけば、重くなっていた頭も随分すっきりとした。