クールなエリートSPは極悪か溺甘か ~買われた新妻は偽りの旦那様の執愛から逃れられない~
「……なんて。悪い、調子乗った。妻にしかしないことを、おまえにはしない。そういう条件の結婚なのに」
瑛輔は私を抱く力を弱めて、バツが悪そうに視線を外した。
なんだ。ほんとにキス、されると思った。
私は何故かがっかりしている。
一瞬、期待してしまった。もしかして嫉妬とかしてくれてるんじゃないかって。
いや、嫉妬かもって喜ぶ私もおかしいんだけど……
「瑛輔…私――」
そこで携帯が着信を知らせた。
瑛輔のものだ。仕事の電話らしい。私に断って通話を始めた彼は、一足先に部屋へ入っていく。
私はその背をぼうっと見つめながら、訳の分からない感情に戸惑う。
私今、何を言おうとした?
瑛輔にキス…されてもいいって。ううん。それより……
「キス、してほしかったって思ってるの…?」
口にした途端、一気に体が熱くなる。
なんで? そんなの、瑛輔が望む距離感じゃないのに。私にしかできないことを、瑛輔はしないと言い切った。さっきのは、私にそれを分からせるためでしょう。瑛輔は嘘が上手い。それは私もよく知ってる。
だいたい、ちょっと優しくされたからってそんなのちょろすぎる。
瑛輔は基本冷たくてイジワルだ。私をからかって楽しんでばかり。
結婚してから彼の家庭に対する態度に触れて、惑わすような言葉にいちいち勘違いしそうになって。
…だけど、ほんの少しでも、瑛輔は私を意識して条件をつけたことを後悔しているのかもしれないと思うのは自惚れだろうか。
瑛輔の情熱の宿った瞳を忘れられずに、しばらくその場から動けなかった。
瑛輔は私を抱く力を弱めて、バツが悪そうに視線を外した。
なんだ。ほんとにキス、されると思った。
私は何故かがっかりしている。
一瞬、期待してしまった。もしかして嫉妬とかしてくれてるんじゃないかって。
いや、嫉妬かもって喜ぶ私もおかしいんだけど……
「瑛輔…私――」
そこで携帯が着信を知らせた。
瑛輔のものだ。仕事の電話らしい。私に断って通話を始めた彼は、一足先に部屋へ入っていく。
私はその背をぼうっと見つめながら、訳の分からない感情に戸惑う。
私今、何を言おうとした?
瑛輔にキス…されてもいいって。ううん。それより……
「キス、してほしかったって思ってるの…?」
口にした途端、一気に体が熱くなる。
なんで? そんなの、瑛輔が望む距離感じゃないのに。私にしかできないことを、瑛輔はしないと言い切った。さっきのは、私にそれを分からせるためでしょう。瑛輔は嘘が上手い。それは私もよく知ってる。
だいたい、ちょっと優しくされたからってそんなのちょろすぎる。
瑛輔は基本冷たくてイジワルだ。私をからかって楽しんでばかり。
結婚してから彼の家庭に対する態度に触れて、惑わすような言葉にいちいち勘違いしそうになって。
…だけど、ほんの少しでも、瑛輔は私を意識して条件をつけたことを後悔しているのかもしれないと思うのは自惚れだろうか。
瑛輔の情熱の宿った瞳を忘れられずに、しばらくその場から動けなかった。