クールなエリートSPは極悪か溺甘か ~買われた新妻は偽りの旦那様の執愛から逃れられない~
強引に引っ張られ、ヒールのせいで何度も躓く。腕も足も痛い。恐怖で心も痛かった。
「こんなことしたら私の父が黙ってないわ…! 真司さ…」
「静かに。騒ぐと何するか分からないよ」
力で叶わないのならと必死に声を上げたが、ぐっとさらに強く腕を握られ低い声で囁かれたら何も言えなかった。
真司さんは人気のない脇道を選んで進むので、助けは期待できそうにない。
どうしよう、このままじゃ本当に…本当に、この人に捕まってしまう。
心配してくれた佐々木に自分の身は自分で守るなんて豪語しておきながら――痛みと恐怖と、自分が情けなくて涙が溢れそうになる。
だけど、こんな人の思い通りになんて、絶対になりたくない!
「…っ、離してください!」
叫びながら、私は思い切り自分の腕を彼に掴まれているのとは反対に引いた。
抵抗しなくなった私に油断していた真司さんの拘束から逃れるのに成功し、すぐに距離をとる。
「大人しくなったと思ったのに…凜ちゃん、僕からは逃げられないよ」
ヒールを脱いで走っても、男の人の足に勝つのは容易ではないだろう。
どうすれば逃げられるか、思考を集中させている間にも真司さんは私に迫る。
「ほら、また捕まえた、」
「い、いやっ…!」
手に持っていた一刻堂の紙袋を取り落としそうになる。この先に起こるだろうことが一瞬で頭を駆け巡り恐怖に目を瞑った。
しかし、先程のような腕の痛みはやってこなかった。
「うっ、わ、ぐっ、痛い、いたいぃ…!」
「こんなことしたら私の父が黙ってないわ…! 真司さ…」
「静かに。騒ぐと何するか分からないよ」
力で叶わないのならと必死に声を上げたが、ぐっとさらに強く腕を握られ低い声で囁かれたら何も言えなかった。
真司さんは人気のない脇道を選んで進むので、助けは期待できそうにない。
どうしよう、このままじゃ本当に…本当に、この人に捕まってしまう。
心配してくれた佐々木に自分の身は自分で守るなんて豪語しておきながら――痛みと恐怖と、自分が情けなくて涙が溢れそうになる。
だけど、こんな人の思い通りになんて、絶対になりたくない!
「…っ、離してください!」
叫びながら、私は思い切り自分の腕を彼に掴まれているのとは反対に引いた。
抵抗しなくなった私に油断していた真司さんの拘束から逃れるのに成功し、すぐに距離をとる。
「大人しくなったと思ったのに…凜ちゃん、僕からは逃げられないよ」
ヒールを脱いで走っても、男の人の足に勝つのは容易ではないだろう。
どうすれば逃げられるか、思考を集中させている間にも真司さんは私に迫る。
「ほら、また捕まえた、」
「い、いやっ…!」
手に持っていた一刻堂の紙袋を取り落としそうになる。この先に起こるだろうことが一瞬で頭を駆け巡り恐怖に目を瞑った。
しかし、先程のような腕の痛みはやってこなかった。
「うっ、わ、ぐっ、痛い、いたいぃ…!」