クールなエリートSPは極悪か溺甘か ~買われた新妻は偽りの旦那様の執愛から逃れられない~
1日中遊んで、閉園時間が迫るとなんとも言えない寂しさが残る。
みんなが帰るために少し足早に進み、お土産屋さんには人の波。
私たちはピークを避けてお土産の購入に成功しているので、それを横目に出入口を目指す。
「大人になっても、帰る時は寂しくなるものね」
「また来ればいい。イベント中は違った催しが見れるんだろ?」
「ええ。クリスマスとか、綺麗ね、きっと」
「ならクリスマスに来よう。チケット取るところから、次は俺がリードできるようにする。ホテルに泊まるのはどうだ?」
「いいわね。部屋からパークを一望できるホテル、ちょっと憧れだったの」
「決まりだな」
もう次の予定が決まってしまった。帰り道にこんな話をすると、寂しさの中にワクワクが交じる。
『また次』があるってだけで、明日からも頑張れる気がする。
パークを出て立体駐車場に向かっている時だ。瑛輔のスマホが着信を知らせた。私に断って、彼は受話する。
仕事の電話ではないみたいだったけど、対応はよそ行きだな、なんて考えていると、瑛輔の声音がみるみる固くなった。
電話を切ると、瑛輔はどこか焦っているようだった。
「瑛輔? 誰からだった?」
私が促すと、瑛輔は口を開く。