クールなエリートSPは極悪か溺甘か ~買われた新妻は偽りの旦那様の執愛から逃れられない~
「大丈夫だ。こいつは俺の孫。簡単に死にゃあせんよ。第一、瑛輔が凜さん残して死ぬわけない。 不器用だけど、わしに似て一途な男だよ」
「それは…」
「だから凜さんも、ご飯を食べて少し眠りなさい。瑛輔が起きた時、君が疲れた顔をしていたら心配するだろう」

どういう意味かと聞く前に、お祖父様はそう言って私の背を撫でた。
鼻の奥がツンとして痛い。
お祖父様は病室を出ていって、私は部屋の冷蔵庫を開ける。

1切れだけだけれどサンドイッチを食べた。
お祖父様の言葉に少し気が抜けたのか、気づいたら瑛輔の手を握りながらうたた寝していた。


夢を見た。
小学生くらいの頃の夢だ。
祖父の親友がお孫さんを連れて遊びに来ていた。

『えいすけ! どこに行くの? 私も連れていって!』

私は無邪気に背の高い男の子を追いかける。

『仕方ないな。じいちゃんたちには内緒だぞ? 勝手に離れるなって言われてるんだから』
『うん!』

そうして指切りげんまんをして、その男の子に着いて行ったけれど、結局祖父に抜け出したのがバレて男の子とふたりで怒られた。

ああ、そうだ。祖父が亡くなった時、泣きじゃくる私に寄り添っててくれたのはその男の子だ。

えいすけ…どうして名前を忘れていたんだろう。

そこで夢から意識が戻る。頬は涙で濡れていた。拭いながら、瑛輔の顔を覗き込む。
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