The previous night of the world revolution5~R.D.~
…本当、俺、帝国騎士団やめといて良かった。

こんなときに判断を誤れば、後の歴史書で批難の的にされるところだった。

一歩間違えれば、本当に戦争が勃発しかねないからな。

箱庭帝国じゃないけど、革命起きるよ。

あぁやだやだ。革命なんて、ルアリスみたいな命知らずの童貞がやることだ。

俺はやらないよ。賢いから。

そんなことになる前に、ルルシーと海外に逃避行する。

「でも…ルレイア」

「はい?」

逃避行はお気に召さない?

「今までも、ルティス帝国が不況に陥ったことは何度もあるだろ?」

「えぇ」

なんだ、逃避行の話じゃなかった。

「その度に宗教問題が起きたのか?こんな風に…」

あー…。

まぁ、当然の疑問だわな。

「いいえ、俺が知ってる限りでは、今回が初めてですね」

これでも、ルティス帝国の歴史書は、分厚いのを何度も読まされてる身でね。

無駄に詳しいんだ。こういうことには。

「何で今回に限って…」

「…まぁ、タイミングですよね…。要するに、偶然です」

不景気になってから、新興宗教を広めるんじゃ遅い。

景気の流れを個人の手で左右することは、まず不可能だからな。

『天の光教』の教祖様が、「よっしゃこれから新しい宗教を広めるぞ」と準備していたところに。

なんか都合良く景気が悪くなってきて。

偶然、その教えが人々の心に浸透した。

色々な偶然が立て続けに起こって、こんな事態にまで発展してしまった。

正に神の計らいって奴ですね。
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