The previous night of the world revolution5~R.D.~
すると。

「それなら、ルルシー先輩とルレイア先輩が寝てくれ。例え夜中に何かあったとしても、俺の仮面がいち早く察知し、二人に危険を知らせよう」

ルリシヤまでもが、そんなことを言い始めた。

おいおい。

「馬鹿、ふざけたこと言ってないで、お前は寝ろ」

ルルシー、一刀両断。

「何?ルルシー先輩、さては俺の仮面の察知能力を舐めたな?」

いや、それは舐めてないと思う。

「この部屋に万一のことがあったときに備えて、入口前の廊下に監視カメラを、入口の扉を外から開けられたときに備えて小型爆弾を、窓枠にも同様の仕掛けを施し、襲撃に対して万全の備えを施したのは、誰だと思ってるんだ?」

「ぐっ…。それはそうだが…」

今この部屋、鉄壁の要塞みたいになってるからね。

ルリシヤの細工のお陰で。

ここに忍び込むのは、なかなか大変だと思うぞ。

ルリシヤのいざというときの為の安全対策は、完璧だ。

そして彼の仮面の危機察知能力があれば、最早怖いものは何もない。

だが、しかし。

「だからこそだろ。お前が休んで、体力を回復させておく方が良い」

それでもまだ、譲らないルルシー。

強情である。

「全く、なんて聞き分けのないルルシー先輩だ…。アリューシャ先輩の方が、まだ聞き分けが良いぞ」

「悪かったな、アリューシャより聞き分け悪くて」

それはアリューシャに失礼なのでは?

「とにかく、俺が起きてるから、お前らが寝ろ」

「いや、俺が起きてるから、先輩方が寝てくれ。ここは年功序列と言うものだろう」

「年功序列って言うなら、お前が俺の指示に従えよ」

ちょっとした喧嘩に発展しつつある。

「はいはい、ちょっと二人共落ち着きましょうよ」

誰もが嫌がるはずの寝ずの番を、自分がやると言って揉めるとは。

ここは、良識ある善良な大人である俺が、仲裁に入ろうではないか。

愛する人が、愛する後輩と揉める姿は、見たくないからな。

「何だ、ルレイア先輩。何か良い案でも?」

「言っとくが、お前がオールで起きてる、なんて絶対許さないからな」

ルルシー、そんな睨まなくても。

分かってますって。「俺が起きてます」なんて言ったら、ルルシーは怒髪天ついて怒るに決まってる。

「だから、三人交代にしましょう。順番に、数時間ずつ寝て。そこを妥協点にしましょうよ」

「…」

「…」

不満げにお互いを見つめる、ルルシーとルリシヤ。

そして。

「…仕方ない。ここで喧嘩してるうちに夜が明けたんじゃ、それはそれで洒落にならないからな」

「三人で交代か…。分かった。ズルはするなよ」

ズルしたのはルルシーじゃん。ねぇ?

俺は善良で素直で真面目な大人だから、ズルなんてしないもんね。

と、そんな訳で。

三人交代で、寝ることにしました。
< 218 / 627 >

この作品をシェア

pagetop