わたしを「殺した」のは、鬼でした
「可愛いでしょう? こんな可愛い格好をした女の子を、お部屋の中に閉じ込めておくものじゃあないわよね?」

 千早様は牡丹様を軽く睨んだ後で、はあ、と息を吐く。
 そして、ゆっくりとわたしの前まで歩いてくると、すっと手を差し出された。
 手を取れと言うことだろうかと、おずおずと千早様の手のひらに手を重ねると、ぐいっとその手を引いて立たされる。
 そのまま、わたしの手を繋いで千早様が歩き出した。

「あの……」

 戸惑いつつも千早様について歩き出すと、牡丹様がにっこりと目を細める。

「帝都では最近、でぇとにはかふぇが定番だそうよぉ?」

 千早様はそれに、無言を返した。


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