結婚不適合なふたりが夫婦になったら――女嫌いパイロットが鉄壁妻に激甘に!?
「いや、大丈夫だ」
「でも、本当にすみませんでした。……それとありがとうございました」


 バツが悪そうに肩を竦めつつ、最後にはぎこちなく笑みを浮かべた。
優成は〝気にするな〟のつもりで手をひらひら振ったが、史花は気が済まないらしい。


「あの……よかったら朝食を一緒に食べませんか? あ、あの、お礼というか、その……」
「礼なんて」


 必要ないと言おうとして思い留まる。昨夜、彼女がリサーチしていた記事が頭の中に蘇った。


「そうだな。一緒に食べようか」


 また断られるんじゃないかと不安そうに揺れていた史花の瞳は止まり、ぱっと見開かれる。


「では、すぐに準備しますね! といってもトーストと目玉焼きくらいになってしまうんですけど」
「それで十分だ」
「ありがとうございます」


 再び頭を下げ、エプロンを着ける。
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