結婚不適合なふたりが夫婦になったら――女嫌いパイロットが鉄壁妻に激甘に!?
「あ、先にコーヒーがいいですか? それとも食べるときにします?」
「食べるときに一緒に」
「わかりました。それじゃ、そうしますね」
「ありがとう」


 優成がそう言うと、どことなく恥ずかしそうな笑みを浮かべ、史花は早速調理に取り掛かった。

(……なんだ? やけに胸がむずむずする)

 こそばゆいような、それでいて弾むような。
 不可解な症状に首を捻りながら顔を洗い、優成は着替えを済ませてダイニングへ戻った。
 テーブルには先ほど史花が言っていたトーストと目玉焼き、生野菜のサラダが並んでいる。


「今、コーヒーも」
「いや、俺がやろう」


 準備しようとした史花を制し、優成自らカップにコーヒーを注ぐと、すぐにいい香りが立ち込めた。
 史花と並んで立ちながら、ふと思う。

(まるで新婚みたいだな)

 直後に、まさに自分たちはそうだと訂正する。妙に気恥ずかしい。


「ありがとうございます」
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