結婚不適合なふたりが夫婦になったら――女嫌いパイロットが鉄壁妻に激甘に!?
数時間の仮眠を取ったその日の午後、史花はマンションをあとにした。
照りつける太陽を日傘で避けながら、向かうはフラワーアレンジメント教室である。
梅雨が明け、容赦のない日差しがアスファルトで跳ね返る。今朝、職場をあとにするときに確認した気象予報図では、優成が飛び立った福岡の空も雲はひとつもなかった。
(視界良好が一番ね)
史花たちの結婚生活はまだ不鮮明で薄曇りかもしれないが、いつかは日本上空に広がる高気圧みたいな日がくればいいなと祈らずにはいられない。
「夏といえばひまわりですね。今日はこのひまわりを使ってアレンジしていきましょう」
講師の掛け声で史花たち生徒は、テーブルいっぱいに並べられたひまわりを手に取った。
「ひまわりは向きが大事です。全部同じ方向を向けるよりは少しずつ角度をつけてあげると、よりおしゃれな感じに仕上がります」
アドバイスを聞きながらオアシスに挿していく。