結婚不適合なふたりが夫婦になったら――女嫌いパイロットが鉄壁妻に激甘に!?
その夜、史花は帰宅した優成に手のひら大の紙を差し出した。
「これは?」
不思議そうに彼が尋ねる。
「くじです」
紙には三本の長い線が書かれている。
「どれかひとつ選んでいただけますか?」
「なにを選ぶくじ?」
「明日なにをやるか決められなくて」
フラワーアレンジメントのレッスン中も帰宅途中の電車の中でも考えたが、ひとつに絞れず、思いついたのがこれだった。
「それでくじを?」
史花は決してふざけているのではなく大真面目に作ったが、優成は目をぱちっと瞬かせて一瞬固まった。
(くじなんて子どもっぽいことをしちゃったかも)