結婚不適合なふたりが夫婦になったら――女嫌いパイロットが鉄壁妻に激甘に!?
「優成さんが言っていた通りですね。涼しいよりは寒い」
「外とは二十度近く差があるだろう。ここは一年を通して十度程度しかないらしい」
「そうなんですか。上着を貸してくれてありがとうございました」
ウインドブレーカーを手で摘まんで見せる。これがなかったら凍えただろう。
「優成さんはここへ来たことがあるんですか?」
「子どものときに一度、両親とね。離婚する前に最後に出かけた場所だったんだ」
話題の振り方を間違えてしまった。悲しい過去を思い出させるつもりはなかったのに。
「……ごめんなさい」
「あ、いや、今はもう子どもの頃のような感傷的な気持ちにはならないから」
史花を気遣ってか、優成がやわらかく微笑む。
「でもなんだろうな。……史花とここに来てみたかった」
それはとてもうれしい言葉だった。
「外とは二十度近く差があるだろう。ここは一年を通して十度程度しかないらしい」
「そうなんですか。上着を貸してくれてありがとうございました」
ウインドブレーカーを手で摘まんで見せる。これがなかったら凍えただろう。
「優成さんはここへ来たことがあるんですか?」
「子どものときに一度、両親とね。離婚する前に最後に出かけた場所だったんだ」
話題の振り方を間違えてしまった。悲しい過去を思い出させるつもりはなかったのに。
「……ごめんなさい」
「あ、いや、今はもう子どもの頃のような感傷的な気持ちにはならないから」
史花を気遣ってか、優成がやわらかく微笑む。
「でもなんだろうな。……史花とここに来てみたかった」
それはとてもうれしい言葉だった。