結婚不適合なふたりが夫婦になったら――女嫌いパイロットが鉄壁妻に激甘に!?
 ちょうど歩いてきた同僚の未希が大真面目に、だけどどこか芝居がかって釘を刺す。胸の前で腕を組み、眉間に皺を寄せた。


「生きにくい世の中になったものだ。昔はもっと気楽でよかったんだがね」
「昔を持ち出すところがおじさん丸出しですよ、センター長」


 眉尻を下げて悲しむ木原に、未希は容赦がない。


「その〝おじさん〟発言こそ、セクハラじゃないのかね? なぁ、ふみちゃん?」
「史花さんを味方につけようとしてずるいですよ。ね、史花さん?」


 ふたりから助けを求められ、史花はクスクス笑い返して続ける。


「引継ぎの時間になりましたのでお願いします」
「真面目か!」


 木原は鋭く突っ込みつつ、「よし、じゃあ気を引きしめて引継ぎといこう」と言って手をパンパンと叩いた。
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