結婚不適合なふたりが夫婦になったら――女嫌いパイロットが鉄壁妻に激甘に!?
「じつはちょっとミスをしてしまって」
「フライトプランで?」


 頷きながらペットボトルの蓋を開ける。


「搭載燃料の量を間違えたんです。危うく燃料不足になるところでした。キャプテンが気づいてくださって事なきを得たんですが……」
「それは大変な事態になるところだったな。ひとつの小さなミスが乗員乗客の命を危険に晒す」
「……はい」


 厳しい発言だが、優成の言うとおり。飛行におけるミスは絶対に許されない。


「とはいえ、事前に危機回避できた」
「そうなんですが、ディスパッチャーになって二年目になるのに初歩的なミスで情けないです。木原センター長に少し気分転換してきたほうがいいと言われて、ここへ来たんです」


 おそらく木原は、史花が休みボケしているのを敏感に察知し、頭を冷やしてこいと言いたかったのだろう。
 夫婦らしくなりつつあると心を躍らせていたのはたしかだ。


「責任感が強いのは史花のいいところだけど、なんでもかんでもひとりで抱え込む必要はないんじゃないか?」
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