結婚不適合なふたりが夫婦になったら――女嫌いパイロットが鉄壁妻に激甘に!?
 本物の夫婦になるには必要なアイテムだと優成は言っていたけれど。


「同乗したコーパイに『結婚指輪は着けない主義ですか?』って言われて、そこで初めて〝あ、そうか〟とね」
「私も同僚に同じように言われました」


 ふふっと笑う。優成と同じく、未希に言われて初めて気づいた。


「これでまたひとつ、本物の夫婦らしくなれるな」
「そうですね」


 普通のカップルは時間をかけるのに、史花たちはひとっ飛びで結婚まで辿り着いてしまったため足りないものばかりだ。それらを一つひとつクリアしていけば、きっと本当の夫婦になれる。


「来たよ」


 タクシーが史花たちの前で停止する。後部座席の扉が開き、史花から先に乗り込んだ。


「今日はなんの日かわかる?」


 隣に座った優成に突然聞かれ、目をぱちくりとさせる。
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