結婚不適合なふたりが夫婦になったら――女嫌いパイロットが鉄壁妻に激甘に!?
「失礼いたします」


 先ほどの店員がシャンパンを運んできた。ロゼだ。揃ってグラスを手に取る。


「結婚三カ月を祝して」
「乾杯」


 優成の言葉を史花が続け、グラスを少し高く持ち上げる。口をつけるとフルーティーな香りがいっぱいに広がり、鼻から抜けていった。


「元彼はどんな男だった?」
「えっ?」


 急に聞かれて声が上ずる。


「ええっと……同級生で、私と違って、いつもたくさんの友人に囲まれている人でした」
「別れた理由は?」
「……一緒にいてもつまらないと振られたんです。たしかにそうだよなぁって妙に納得でした」


 真面目だけが取り柄では、恋人として物足りなくて当然。そのうえ体の関係を拒めば、振られてあたり前だ。
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