結婚不適合なふたりが夫婦になったら――女嫌いパイロットが鉄壁妻に激甘に!?
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誰かを好きになることなど、一生ないと思っていた。
 自分の経験を棚に上げ、史花の昔の男に苛立つほど嫉妬深いと知ったのも初めてだ。

 優成は史花の髪にキスを落とし、小さく「好きだよ」と囁いた。初めての愛の告白は、酔って寝入ってしまった史花の耳には届いていないようだが。

 酒に酔った史花の言動に、今夜の優成は翻弄されどおし。手を繋ぎたいというかわいいおねだりも、とろんとした眼差しも、優成の心をかき乱すには十分すぎるのだ。

 普段の彼女が生真面目だからこそ、そのギャップが大きいのだろう。

 自宅マンションに到着し、すっかり眠っている史花をタクシーから抱きかかえて降ろした。
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