結婚不適合なふたりが夫婦になったら――女嫌いパイロットが鉄壁妻に激甘に!?
それまでセーブしていたぶんなのか、箍が外れたように膨らんでいく。

 優成は唐突にその場で史花を抱き上げた。


「きゃっ」


 驚いて、首に必死に捕まる。これからの展開を想像して鼓動はスピードをさらに上げていく。
 寝室に辿り着いた優成は史花をベッドに下ろした。
 史花の両手をそっと拘束し、組み敷く。

 遮光カーテンが窓から注ぐ日差しを封じているとはいえ、夜の暗さには敵わない。朝も早くから〝初夜〟を敢行する恥ずかしさをまざまざと見せつけ、史花の頬を熱くする。

 けれど、今さら引き返さない。結婚三カ月にして、優成と本物の夫婦になれるのだから。史花が望んだ未来は、もうすぐそこ。


「よ、よろしくお願いします」


 緊張が度を超え、場にそぐわない言葉が飛び出した。


「そんなに硬くならなくていいから」
「そうですね。……でも初めてなので」
「初めて?」
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