結婚不適合なふたりが夫婦になったら――女嫌いパイロットが鉄壁妻に激甘に!?
 湿気を含んだ風をものともせず鼻歌交じりに帰宅すると、玄関に優成の靴があった。

(あれ? 今日は私より帰りが遅いって聞いたはずだけど……)

 昨夜電話で話したときにはたしかにそうだった。


「優成さん?」


 名前を呼びながらリビングへ向かうが返事はない。

(シャワーでも浴びてるのかな)

 まずは荷物をキッチンに運ぼうとリビングのドアを開けた史花は、テーブルの上に置いてあるものを見て目を見開いた。


「わぁ、花束!」


 両腕で抱えるほど大きな花束だったのだ。
 アンティーク調のオレンジのバラをメインに、チョコレートコスモスがアクセントになった秋らしい彩りだ。


「甘くていい香り」


 シャンパンとケーキをテーブルに置き、花束を抱えて匂いを堪能していると、突然背後から抱きすくめられた。
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