結婚不適合なふたりが夫婦になったら――女嫌いパイロットが鉄壁妻に激甘に!?
 家族構成すら知らない相手と結婚するというのだから、人生なにが起こるかわからないものだ。


「それじゃ俺のマンションで新生活をはじめるのがいいだろう。空いてる部屋はあるし、空港もすぐだ」
「空港から近いんですか?」
「電車で二十分、車だと三十分ってところかな」
「近いですね。うちは郊外なので電車で一時間半はかかります」


 通勤時間が短くなるのはとてもありがたい。


「それじゃ決まりだな。今日、このあとの予定は?」
「特にありませんが」
「マンションに案内しようと思う」
「津城さんのマンションに? 今日これからですか?」


 あまりにも急なため声がワントーン高くなる。まだ返事をしたばかりだ。


「引っ越す前に一度見ておいたほうがいいだろう」


 たしかに引っ越したタイミングで初めて見るより、予め見ておいたほうがいい。婚姻届も早く出すと決まったし、新生活がはじまるのもすぐ。いきなりで驚いたけれど、彼なりの気遣いだろう。


「そうですね。よろしくお願いします」
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