結婚不適合なふたりが夫婦になったら――女嫌いパイロットが鉄壁妻に激甘に!?
 健康管理が大切なパイロットの彼の食生活も気になる。外食続きでは、野菜不足になったり栄養が偏ったりするだろう。
 若いうちはそれでもなんとかなるかもしれないが、そんな生活を長く続けていれば、いつかどこかで支障をきたすに違いない。

 かといって、どうしたらこの関係を打破できるのか。結婚生活はおろか、恋愛に疎い史花にはわかりようもない。

 ぼんやりと考え事をしながら空港に向かう電車に乗ると、木原がドア付近の吊革に捕まって立っていた。座席はぽつぽつ空いているが、木原は健康のため普段から電車では座らないらしい。


「おはようございます」
「おはよう、ふみちゃん」


 彼の隣に立ち、史花も吊革に捕まった。
 ふっくらした頬のにこやかな顔にほっとして、自然と肩から脱力する。


「おや、どうしたんだい」
「あ、いえ、木原センター長を見ると安心するんです」
「それでため息?」
「……出ましたか?」


 木原が微笑みながら頷く。
 無意識にため息を漏らしたらしい。
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