貴方が結ぶ二重螺旋 ~鋼鉄の敏腕弁護士は遺伝子レベルで彼女を愛す~
***
百合花は控室として用意された部屋でかちんこちんになって椅子に座っていた。
隣にいる迅がくすりと笑う。
「だいぶ緊張しているね」
「はい」
「先程紹介したが、会場にはボディーガードが来ている。俺と別行動のときは彼らが守ってくれるから安心してくれ。外には警備員を配置した。オーベルジュ側にはあなたの姉を絶対に入れるなと厳重に頼んである」
「ありがとうございます」
百合花は礼を言った。
格式張らない立食パーティー形式で、ボディーガードは少し離れたところで守ってくれるという。
迅の両親と兄は別室の控室に待機している。兄の京司の恋人も招待したのだが、日程が急だったために仕事の都合がつかず、欠席だった。
迅の父も兄も優しそうな人で、出張じゃなければもっと早く会えたのにと悔しがっていたが、迅が「永遠に出張に行っていてくれ」とコメントしていたのが面白かった。
温かな人たちと新しく家族になれる。それが嬉しくて、なおさら今日は失敗できないと緊張は高まるばかりだ。
この日のために、彼は新しいドレスを選んでくれた。