貴方が結ぶ二重螺旋  ~鋼鉄の敏腕弁護士は遺伝子レベルで彼女を愛す~
「ご用件は私が承ります」
「あんた……ミソラの!」
 ららかが声を上げる。
 迅は軽蔑をこめてららかを見た。

「用件は」
 催促されて、ららかは怒って彼をにらむ。

「なんでそいつと婚約したのよ」
「彼女を愛していますから」
 迷いのない即答に、百合花は顔を赤くした。
 偽装とわかっているのに、そんなにはっきり言われると身の置き所がなくなってしまう。

「なんでそんな嘘つくのよ」
「嘘ではありません。彼女に一目惚れしました」

「一目惚れするなら私でしょう! こんな暗くてじめじめした女、どこがいいのよ!」
「すべてです」
 またしても迷いなく迅は答える。

「ありえない、劣化コピーのくせに」
 ららかに睨まれ、百合花は小さくなる。

「一回でもデートしたら私の良さがわかるわよ」
 ねっとりと迅を見て、彼の腕にからみついて胸を押し付ける。
「離してください」
 迅はららかを振り払った。勢いに彼女はたたらを踏み、呆然と彼を見る。

「なにするのよ!」
「不愉快だ」
 迅の目に怒りとともに酷薄な光が灯る。
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