貴方が結ぶ二重螺旋  ~鋼鉄の敏腕弁護士は遺伝子レベルで彼女を愛す~
「私がホストなんかと婚約してバカだって言ったのよ!」
「許せねえな、そいつら」

「そうでしょ? だから百合花を襲ってきて」
「はあ!?」
 龍耶は驚きの声をあげた。

「私と間違えたって言えば罪にならないわよ」
 龍耶は顔をしかめた。
「そんなバカみたいな理由が通じるかよ。相手は弁護士なんだろ?」
「バカってなによ」
 むっとしてららかは反論する。

「悪かったよ。だけど襲うのはなしな。ほかの方法を考えようぜ」
 ららかはむすっとして機嫌を直さない。

「アフターでゆっくり話そうぜ」
「まだオープンしたばっかりなのに、それまで私を待たせるの?」

「仕方ねーだろ、俺は働く側なんだからさ。自分の店ならそんなことなくなるんだけどさあ。ららかが出資してくれねーか?」
「そんなお金ないもの、無理よ」
 ホストクラブに来る程度ならなんとかできるが、お店を出すほどは無理だ。

「アフターの時間にまた来るから」
 言って、ららかは店を出て行く。
 龍耶はにこやかに退店を見送ったが、彼女の姿が見えなくなると舌打ちした。

「帰ると俺の売上が減るだろうが」
 顔をしかめ、彼は店に戻っていった。
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