クールな天才作家は彼女を激愛で溶かしたい
そして適当に角を曲がった先で誰かとぶつかってしまい、慌てて顔を上げる。

するとそこにはさっきの会議室にもいた主役を務めるタレントの、東雲流星がいた。

「すみません、大丈夫ですか?」

「あ、私の方こそ、申し訳ありません!」

「あれ? 君、さっき会議室にいたよね?」

「え? あ、はい…」

「最初入ってきた時、どこの女優さんかなって思ったんだ。とても綺麗だったから」

へ?
私が?

ついポカンとしてしまう。

「不知火飛鳥先生と一緒に来てたって事は、出版社関係の方?」

「はい、そうです」

まさか私の事まで見てた人がいたとは。

「名前聞いてもいいかな」

「中村里帆です」

「里帆ちゃんね。俺は流星。東雲流星」

なんか爽やかで話しやすい人だな。

「存じてますよ」

「はは。そっか。何か急いでたの?」

「あ、いえ! もう大丈夫です!」

「里帆ちゃん今度…」



「里帆」

その時飛鳥が私の後ろから声をかけてきた。

「里帆?」

ばっちり東雲流星に聞こえてしまっていた。
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