クールな天才作家は彼女を激愛で溶かしたい
「里帆。俺から離れるな」

「ご、ごめん」

「行くぞ」

いつも二人でプライベートを過ごす時は腰に手を添えられたり、腕を組んだりしてるけどここでは出来ないのでそれぞれに歩く。

でもこうして一緒に仕事をするのも今はあまりなくなったので、ちょっと新鮮ではあるけど…

なんかちょっと飛鳥の機嫌悪いかな。

そんな事を思いながらも何も言えず飛鳥と二人で、社用車に乗る。

「初めて見た」

「ん?」

助手席で飛鳥が話す。

「あいつ」

「あいつ?」

「さっきの」

ああ、東雲流星の事ね。

「飛鳥と同い年みたいだよ」

「ふーん」

そういえば、あの稲盛雪乃は私と同い年だ。

「稲盛梓さん、綺麗だったね」

飛鳥と二人で並んでるのを見て、なんだかとても釣り合って見えた。

沸々と黒い感情が胸を燻るのを必死に抑え込む。

こんな私が人並みに嫉妬をするなんて恐れ多いわ。
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