クールな天才作家は彼女を激愛で溶かしたい
「はぁ。あなた、そんなんで良くあの飛鳥さんの彼女なんて言ってられるわね。呆れちゃう」

稲盛梓は腕を組んで私を睨む。

「わ、私は…、気持ちは誰にも負けてません」

それだけは言える。
私が彼を心から想っているこの気持ちは確かな物だから。

彼が私をどう想ってるとか、他の人がどう思ってるとかは別だとして。

私は彼を本当に想ってる。
こんなに好きになった人は他にいないもの。

私はキッと彼女を見た。

彼女はそんな私を見て少し意外だとでもいうような顔をする。

「へぇ。そんな顔も出来るのね」

そう言って含み笑いをされた。

なんなのよ。
なんか挑発的よね本当に。

「ま、いいわ。とりあえず今日はお礼を言いたかっただけだから。あなた、もう少し飛鳥さんと付き合ってるなら自覚もったら?」

そう言って最後にまた睨まれ、彼女は部屋を出て行った。

私はすぐそばにあった椅子に力なく座る。

言われなくてもわかってるわよ…

飛鳥と私じゃ不釣り合いな事くらい。
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