クールな天才作家は彼女を激愛で溶かしたい
俺の心配を他所に、里帆はどこか吹っ切れたように俺の隣にいても堂々とするようになったはいいが、男としては複雑だ。
ただでさえ綺麗過ぎて注目を浴びていたのに、余計に内から溢れ出る自信が彼女を更に輝かせてしまっている。
でも里帆が俺の隣で笑う姿を見ると結局は俺のくだらない嫉妬なんてちっぽけなもんで、里帆の幸せが俺の幸せなんだと感じる。
今だって里帆は上機嫌で何かベラベラ一人で話してるし。
楽しそうで何よりだがな。
そんな所も愛しい。
「着いたぞ」
「あ、本当だ! もう着いちゃった!」
あー、このまま連れて帰りてぇ。
「ククククッ」
「飛鳥…、コ、コーヒーでも飲んでく?」
はは。
なんだよその誘い方。
でも里帆もどうやらまだ一緒にいたいと思ってくれてるように感じて嬉しくなる。
だが俺はこういう時、いつも少しからかいたくなってしまう。
そういう性分らしい。