クールな天才作家は彼女を激愛で溶かしたい
「健司くん。誘うならもっと普通に言えよ」
おしぼりで手を拭きながら飛鳥は健司に言う。
「ははは! まぁまぁ。ちょっとハラハラしたっしょ?」
「健司くん、里帆は譲らない」
「ワーオ」
すかさず知佳が外国人みたいな反応をして、飲んでいたビールをダーっと口からこぼす。
「馬鹿お前! 汚ねぇなぁ」
隣に座っている健司がおしぼりで拭く。
「里帆! なんであんたそんなケロっとしてんのよ」
知佳は健司に口を拭かれながら私に話す。
「いやいや、内心はもう心臓大爆発よ」
酔っていて普段口にしない事を私は言ってしまった。
ハッとして飛鳥を見ればニヤっと笑みを浮かべている。
まずい。
イジワルスイッチを押してしまったかもしれない。
飛鳥はたまにイジワルするから。
「飛鳥さんもビールどすか?」
「いや、俺はノンアルで。君たちの事も送って行くよ。今日はこっちに泊まるんだろ?」