クールな天才作家は彼女を激愛で溶かしたい
♦︎♦︎♦︎

「あ、親父? 変わりないか?」

俺は親父に電話をする。

『ん? ああ』

俺に似てあまり口数は多くない。

「里帆の事なんだけど」

『おう。結婚か?』

「ああ」

『早く会わせろよ』

「先にサインくれ」

『たくよ。いつまで勿体ぶる気だよ』

そう言って親父は笑う。

「お袋に聞いたぞ。親父も結婚するまで会わせなかったって」

『……お前、そんな所まで似るなよ』

親父はお袋が可愛過ぎて、勿体ぶっていたらしい。

「今なら親父の気持ちわかるわ」

『うるせぇ。早く来い』

里帆と付き合ってからすぐに結婚という文字が頭に浮かび、これまで交際相手の事なんて親に話した事もなかったのに、結婚を考えてる相手がいると伝えていた。

既にうちの親は、お前が決めた相手なら反対しないと言って前向きな言葉をくれていた。
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