クールな天才作家は彼女を激愛で溶かしたい
それに今の状態の俺を見たら一発で向こうから逃げるだろう。
でもな。
試しに会ってみるか。
待ち合わせ場所のホテルへと向かい、先に着いているだろう女の待つ部屋のチャイムを鳴らす。
ガチャっとドアが開いて、ボサボサの俺と目が会う。
「あんた誰よ。こんなキモい奴呼んでないけど」
そう言って何度も身体を重ねた俺に気づく様子もない。
ほらな。
これがこの女の本性だ。
「ククククッ」
「イタズラなら警察呼ぶわよ!」
俺は目の前で髪を一つに結って、瓶底の眼鏡を外して見せる。
「俺だけど」
「え!? や、やだー! 久しぶりだったし、誰かと思ったじゃなぁい」
急に態度が変わる女。
嫌いだな、やっぱりこういうタイプは。
「お前とはこれまでだな」
俺はそれだけを言い残してその場を後にした。
でもこれがやっぱり正常な反応じゃないか?
余計にあの彼女の本心が気になって仕方なくなった。
その後他の女もどうでも良くなり一斉送信で縁を切った。