クールな天才作家は彼女を激愛で溶かしたい
馬鹿だなと思い思わず笑ってしまう。

すると名前を聞かれた。

「不知火 飛鳥」

名乗ればその時ドサっと何か物が落ちる音がした。

彼女だ。
彼女が俺に気づいたようで、口元を両手で覆っている。

ククククッ。
驚いてる。

でも彼女は直ぐに気づいた。

目の前にいる馬鹿二人は気付かないというのに。

これ以上彼女を待たせたくないので、遊びは程々にさっさと追い払う。

そして彼女の元へ行き、落ちたバッグを拾う。
今日はやっぱりあの靴は履いてない。

「お待たせ。行こうか」

俺は彼女にそう言う。

「び、びっくりしたっ。先生! どうしたんですか!」

はは。いつもの彼女だ。

「元に戻した」

「え?」

「元々こっち」

「そ、そうだったんですか!?」

「乗って」

俺は助手席のドアを開ける。

「ありがとうございます」

彼女は変わらずニコッと笑う。
この顔、何度も見た。
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