パパになった航空自衛官は強がり双子ママに一途な愛をわからせたい
「すみません」

 自省とともにそう言った時、伊澄さんの声がした。

「楠木、彼女になにか用か?」

 瑞月と琉星と手をつなぎこちらに戻ってきた伊澄さんは、振り向いた楠木さんを怖い顔で見る。

「事実を伝えていただけです」

 楠木さんは言いながら、きまりが悪そうにそっぽを向いた。
 すると、伊澄さんが私を見る。大丈夫だと伝えたくて、私はこくりと頷いた。

「ママ、たのしかった!」

 子どもたちがそう言って、私の足元に駆け寄ってくる。

「良かったね。ママも食べ終わったし、そろそろ帰ろうか」

 伊澄さんにこれ以上甘えないようにとそう言うと、ふたりは満足そうに頷く。

 しかし突然、瑞月が元気に宣言した。

「おかえりのまえは、おトイレです!」
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