パパになった航空自衛官は強がり双子ママに一途な愛をわからせたい
 だけど、むすっとした顔の父に、瑞月と琉星は怯えてしまったよう。抱きかかえたままのふたりは、私の首にぎゅっとしがみつく。

「社長。心配して来てくれたのに、その言い方はないでしょう」

 父の枕元に座っていた水島さんがそう言って、申し訳なさそうにこちらを見た。

「水島さん、ありがとうございました」

 彼にぺこりと頭を下げる。すると、水島さんは優しく微笑んでくれた。
 しかし、父はそんな水島さんに鋭い視線を向ける。

「お前が呼んだのか? 余計なことを」

 そんな父に、私は静かに口を開いた。

「水島さんを責めないで。ここに来たのは、私の意志だから」

 私の言葉に、父は一度こちらを見た。だけどすぐ、ふいっと顔を逸らされてしまう。

 それでも、父に謝りたいと思った。ここに来る道中、ずっと考えていたことだ。

 あの日を最後に、父とは会っていない。だけど、母を亡くしたあの日から、私にとって父が唯一の親であることに変わりはない。
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