パパになった航空自衛官は強がり双子ママに一途な愛をわからせたい
「どんな方なんだ?」

 今度はそう聞かれ、私は伊澄さんを脳裏に思い浮かべた。

「いい人だよ。すごく優しいの。彼に黙って産んだのに、子どもたちのことも考えてくれる人。それに……私のために、空を飛んでくれる」

 航空祭でのあの飛行を思い出し、頬が緩んでしまう。だけど、父は険しい顔をした。

「パイロットなのか?」
「うん。航空自衛隊の、戦闘機パイ――」
「ダメだ」

 言葉を遮られ、私は口を開いたまま言葉を発せなくなってしまった。
 共に住んでいたあの頃のような威圧感を覚え、私は息をのむ。鼓動が嫌なふうに胸を叩く。

 すると父は私を見てわずかに目を見張り、それから俯き口を開いた。

「昔、幼馴染が小松基地の戦闘機に憧れて、自衛官になったんだ」

 父の言葉に、私は目をまたたかせた。父はそのまま、静かに続ける。

「この国のために空を飛ぶ彼を、私も誇りに思っていた。だが、彼は――」
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