パパになった航空自衛官は強がり双子ママに一途な愛をわからせたい
 やがて家に着くと、伊澄さんは子どもたちを降ろし玄関先まで来てくれた。

「いすみ、あそぼー」

 瑞月はそう言ったけれど、すでに日が暮れている。

「今日はもうおしまい。伊澄さんに、ばいばいしようね」

 しかし瑞月はすぐにふいっと顔を背けた。

「やだ」

 すると、伊澄さんが瑞月に笑みを向ける。

「じゃあ、今日は特別にもう少し一緒にいようか」
「大丈夫ですって!」

 彼の唐突な言葉に慌ててそう言ったけれど、伊澄さんは優しい笑みを私にも向ける。

「千愛里、疲れてるんだろう? 前は断られたけど、大変なことがあったんだ。こういう時は、甘えていい」
「でも――」
「俺が、一緒にいたいんだ。千愛里と、瑞月ちゃんと琉星くんと」

 私を見つめる優しい瞳に、彼の底知れぬ愛を感じる。

「じゃあ、少しだけ」

 私はそう言うと、伊澄さんを家の中へと招き入れた。
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