パパになった航空自衛官は強がり双子ママに一途な愛をわからせたい
「伊澄さんも乗ってたんですよね。私、航空祭で出会った後、伊澄さんの操縦してる動画探しては見ていて。生で一度も見られなかったのが、今はちょっと残念です」
「確かに、そうだったな。でも、俺にとってブルーが特別なのは、戦闘機部隊に戻る前に、千愛里に出会えたからだ」

 そう言うと、伊澄さんは鞄からなにかを取り出した。

「それ……」

 伊澄ジュニアだ。ずっと私の家にあったのに、いつの間に持ち出したのだろう。
 不思議に思っていると、伊澄さんはそのテディベアを私に差し出した。

「よく見て」

 手渡され、じっと見ているとその違いに気づいた。深緑色のスカートを履いている。

「これ、女の子?」
「そう。今は、瑞月ちゃんと琉星くん。大切な存在が、ふたりいる証だ」

 つまり、伊澄ジュニアと合わせて、この子たちは私の子どもたち、ということだ。

 いつでも伊澄さんの頭の中には、ふたりが居てくれる。それが、とても嬉しい。
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