パパになった航空自衛官は強がり双子ママに一途な愛をわからせたい
「喜んで、お受けします」

 涙ながらにそう言うと、ふわっと体が宙に浮いた。伊澄さんが私の両脇を抱き上げていたのだ。
 彼は人目も憚らず、そのままくるくるっと回転する。スカートが風にひるがえり、ふわりと舞った。

「幸せな家族になろうな、千愛里」

 満面の笑みでそう言われ、そのままぎゅっと抱きしめられる。
 するとそこに、瑞月と琉星が駆け寄ってきた。

「ママ! いすみ!」

 ふたりの手には、塗り絵が握られている。

「みて!」
「できた!」

 そう言って、得意げに塗り絵を見せてくれる天使たち。私は伊澄ジュニアを彼に手渡し、子どもたちから塗り絵を受け取った。

 まだ線をはみ出してはいるが、それでも上手に塗られている。成長したなと眺めていると、不意に瑞月が口を開いた。

「やっぱり、いすみはおうじさまなんだね」

 私は「うん?」と首をかしげた。
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