パパになった航空自衛官は強がり双子ママに一途な愛をわからせたい
「くるくるーってダンスしてた。ママ、おひめさまみたい」

 どうやら先ほどここで起ったことを、瑞月にはバッチリ目撃されていたらしい。急に羞恥心がやってきて、顔全体が赤くなる。
 すると今度は、琉星が口を開いた。

「いすみ、それはさわっちゃダメのやつ」

 どうやら、伊澄さんに手渡したテディベアのことを言っているようだ。
 だけど、今なら伝えられる。私は子どもたちに向かって、そっと口を開いた。

「伊澄さんはいいの。ママの、大切な人だから」
「たいせつなひと?」
「いすみは、おうじさまだもんね」

 きょとんとする琉星に、ドヤ顔で瑞月が言った。

 確かに、彼は私の王子様だ。だけど、それだけじゃない。

「伊澄さんは、瑞月と琉星にとっても大切な人なんだよ」

 私はちらりと伊澄さんを見上げた。子どもたちに伝えたいと、目配せをする。
 伊澄さんは一瞬目を見開いたけれど、すぐに優しい笑みを浮かべる。それを見て、私はこくりと頷いた。

 子どもたちに向き直る。しゃがんでふたりと目線を合わせると、伊澄さんと似た、くりんとした瞳が私を見つめた。
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