DEAR 2nd 〜Life〜



「そっかぁ……!

サプライズなんだぁ♪」




「うんっ!!!!♪

だからね、純には今日、飯食いながら年越ししようしか言ってないんだよ♪」





「へぇー……!」





何か本当に仲間思いなんだなぁ……。






「───今からね、パーティーの材料とか買いに行こうと思ってさ。」





そう笑い、ゴローちゃんはスーパーに車を駐車させた。






「お料理、何作るのっ?」





車から降り、三人に喋りかけると





「────鍋よ。鍋。

純、鍋好きだから。」






そう言ったマリアはサクサクと歩いてスーパーの中に入り、すぐにお酒コーナーに身を消してしまった。






……本当にお酒好きなんだなぁー…。






「───ねぇゴローちゃんっ!!!お菓子買っていい?」





続いていっちゃんが、目をキラキラ輝かせながらお菓子コーナーを指さした。






「……いいけどあんま買いすぎるんじゃないぞ。」




「りょうかーいっっ♪」






ゴローちゃんの返事に、

いっちゃんは尻尾を振って、子供みたいにお菓子を吟味している。






「───…まったくもう。本当に勝手なやつらだろ?」





ゴローちゃんは溜め息一つ付いて、呆れたように笑った。





「みんな、可愛いねぇ♪

ゴローちゃんはみんなのお母さんみたいだね♪」





「……よく言われるんだ。純がいないと、マリアと壱はとてもじゃないけど、俺じゃ手に負えないよ……。」





「あはははっ♪

でも何か本当に家族みたい!♪



朝岡さんがお父さんでー、ゴローちゃんがお母さんで、マリアといっちゃんは姉弟みたいな♪」





「あ~…確かにそうかも……。彩ちゃんの見解正しいよ。」





二人で笑いながら、カートの中に鍋の材料を入れていく。






───…と……、






ゴローちゃんは苺や生クリーム、バターや卵など、明らかに鍋の材料とは程遠いものをカゴに入れていく。






「………………?」






これって──…




鍋……にいれるんじゃないよね。





じゃあ………





ゴローちゃんが持っているラズベリーを不思議そうに見つめていると






「───…あぁ。




これはね、俺がバースデーケーキ作る材料だよ。」







「────……えっ!!!」





何の違和感もなくニコッと笑うゴローちゃんに、驚きの声を上げてしまった。



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