DEAR 2nd 〜Life〜
───トントン……!!
キッチンでは、ものすごいスピードでゴローちゃんが鍋の材料をさばいている。
──…今日の鍋はキムチ鍋。
……朝岡さんが好きな鍋メニューだから、らしい。
「ランランラーン♪
たっのしいなぁー♪」
「………騒音。」
「なぁんだってぇ!?!?!?」
後ろでは、いっちゃんとマリアがこんな感じで部屋の飾り付けをしている。
「──…ゴローちゃん、
あたしも何か手伝うよ。」
一人で忙しそうにしているゴローちゃんの背中に声を掛ければ
「──…あ、本当に?
じゃあ……そうだな。
俺ケーキ作り始めるから、彩ちゃんこっちの鍋お願いしていい?」
「うん、分かった♪」
二人してキッチンに立ち、白菜、豆腐、椎茸なんかを次々と包丁で切っていると─……
「───助かるよ、彩ちゃん。ありがとう。」
ゴローちゃんは優しい眼差しで微笑んだ。
「そんな…ただ切ってるだけだし…」
「いや、すごく助かるよ。このメンバーだと、いつも俺一人で料理しなきゃいけないから大変でさ……」
────カシャカシャ…
手早く卵をかき混ぜるゴローちゃんは本当にプロそのものだ。
「───…そういや、
彩ちゃんは料理好き?」
「───え?」
「料理、手慣れてる感じがするから。」
「料理……は好きな方かなぁ。
って言っても、お母さんの手伝いくらいだよ?」
「そうなの?
でも料理好きならきっと純は喜ぶね。
あいつ、手料理好きだからさ。」
───…そういえば…
朝岡さんとゴローちゃんって親友なんだよね…
「───…純とはね、中学生からの付き合いなんだ。」
「えっ、そうなの?!」
「───うん。
純が引っ越して来た時に家が近所でさ。
年も近いし、気も合うし、すぐに仲良くなったんだ。
俺がこの通り料理好きって事で、クラスの奴らからちょっかい出された時も───……
……あいつ、クラスの奴らに怒鳴り散らしたんだよ。
───“吾郎をいじめるんやったら、俺をいじめてからにしろ!!”
………って、ね。」
───ゴローちゃんは……
何かを思い出して懐かしむように、フッと笑った。