DEAR 2nd 〜Life〜





───“おめでとう”……。





ただそれだけを言いに?


ただ卒業を見届ける為に?




ただ───……っ




それだけの為に──…?






「─────…どうして…っ……」






あなたは反則ばかり使う。



ズルイ人。




やっとサヨナラして、



思い出にも決別して、



やっと前を向こうとしているのに




なのに





───【お掛けになった電話番号は現在使われておりません──…】





「…………」





電話番号変わってる……。




────当たり前、か。




たとえこんなちっぽけな機械から電話番号消去したって、ハッキリと頭に覚えているのだから掛けてしまった。





けど見事、ハズレ。





だったら───……







「───あっ彩ちゃん、ごめんね純まだ見つかってなくて──……


───って、え!?!?

彩ちゃんどこ行くの?!?!?!」




「──…ちょっ、彩!?!?」



「アヤヤどうしたの?!?!」






……そんなみんなの声が、遠くから聞こえた気がした。



でも心が、身体が正直に反応していた。





……“もうこれこそ最後かもしれない”と。




そう思ったら、もう無我夢中で駅まで走り始めていた。




───…もうね。



その時その時思った願望を我慢して“出来なかった”と後悔するくらいなら、



出来ることは全部やりきってから、“ダメだった”って後悔する方がずっと清々しいと思ったから。





する前から諦める後悔よりは



やってからの後悔の方が絶対に楽だと




───…そんな風に、素直にあの時思った。





そう、だから“今”伝えられるなら伝えたい。







“来てくれてありがとう”







どうか、願いが叶うなら




それだけ伝えられる奇跡を自分で起こしたい。






だから────……



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