DEAR 2nd 〜Life〜
“大好きだよっ!”
……ナナ………
────ピッ……
……PRRRR────…
……PRRRR────…
───…気が付いたら。
高校時代にすがり付くかのように発信ボタンを押し、ナナに電話を掛けていた。
“ナナになら……“と。
………そう思ったから。
ナナ───……
ナナに会いたい。
会いたい───…!
───……そんな願いを聞き入れてくれたのか、
……PRRRR────…
……PRRプツッ────…
『────はい、もしもし?』
「………ッ…」
───ケータイから聞こえたのは、とても懐かしい……
「────…ナナ…」
────親友の、声。
『───んっ!?!?
え、何?これ彩!?!?』
「……うん……」
『うわぁー何だ彩かぁ!
ビックリしたぁ!!!!!!
ナナ、知らない電話番号からだから、超警戒しちゃったよー!
何ぃ?電話番号変えたの?』
「……へへ……そうなの。
ごめんね、ビックリさせちゃって……」
『ううん、いいよー♪』
────…ナナの声が胸に染みた。
変わらず喋ってくれる有り難さ。
“あたし”を“あたし”として認めてくれるナナ。
『───どうよ~?
大学キャンパスライフは?』
─────ズキッ……
「……あ……うん……
それが───」
この際、全て話そうと思った。
いつも悩みを聞いてくれ、一緒に悩んでくれるナナならと。
────けど、話そうとした瞬間
『───ナナちゃーんっ!早く早くっ!急がないと期限間に合わないよっ!』
────…友達だろうか。
電話越しに、ナナを呼ぶ声が聞こえてきたんだ。
『───うん分かったぁ!
彩、ごめんね。
今初めてクラスでファッションショーやるってなって、準備に追われててね……』
「───あ、そっかぁ…
ごめんね、忙しい時に電話なんかして……」
『んな事ないよ!!
また暇になったら電話するね♪』
「……うん、頑張ってね。……じゃあね♪」
────ピッ。
……………………。