DEAR 2nd 〜Life〜
「───…あ…うん……。」
……そうだった。
何だかんだ言いつつ、まだ朝岡さんにぶんちゃんと別れた事、言ってなかったんだ……。
さっき、キョーコ達から聞いたりしたのかな…?
「……ごめんね、何かいつも朝岡さんに報告するの遅くなっちゃうね……。」
付き合い始めた事も。
別れた事も………。
「───いや……。
実は知ってたからさ…。」
「───……え……」
「……その……
……別れた事……。
ぶん本人から聞いてた…。
東京行くことも──…。」
────…ぶん……ちゃんから……?
本人から───……?
「……本当に……?」
「……うん。」
────ドクン……。
「……そっ…そっか…。」
────忘れられない胸の痛みが蘇る。
“なぁ……
彩は寂しいから……
だから違う男利用したの──…?”
優しいぶんちゃんを一瞬でも信用出来なくて、招いた出来事。
“───…彩……
別れよう─────…”
裏切った後に後悔しても遅いのに、許しを乞う哀れな自分。
“……ごめんなさい…っ”
失ってから気付く、耐えがたい喪失感………。
─────そうよ。
バカなあたし。
忘れるとこだった。
━━━もう恋なんてしない。
あんな思いをしてまた傷付くくらいなら
…………一人でいい。
もう恋なんて懲り懲り。
……二度と恋なんてするもんか。